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オレンジ宇宙制作室

2018年9月2日

 急に涼しくなると街に人が増えるのは、上着の準備が間に合わなかった透明人間が人間用の上着を羽織って出かけるためだ。

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2018年8月27日

 庭に出ると、近所の人だろうか、二人のおばあさんが門の向こうからこちらを伺っていた。私が軽く会釈したところ、二人は顔を見合わせ、遠慮がちに話しかける。「越して来られるの?」「いえ、まだ見学で」「何の店?」「え? 店?」  […]

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2018年8月9日

 うなだれた扇風機が巻き上げるひと月遅れの紙吹雪。

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2018年8月1日

 身体は、朝に上って夜には下る。 心は、朝に昇って夜には沈む。 歪な私は、朝に登れず夜には落ちる。

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2018年7月30日

 立ちくらみがするとき、ほんの少し世界がずれる。二千回目に私はきっと振り落とされるだろう。

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2018年7月29日

「腹減ったなー」「そう? 私はまだ減ってないわ」「俺は減ったんだよ」「私はまだよ」 首を振るママにパパは「そうじゃなくてさ」と苛立った声を上げる。「そうじゃないのはパパの方だよ」 僕はテレビを消すと、ママを呼ぶ。「ママ! […]

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2018年7月28日

 なんとなく買ったチョコボールを開けて、私は歓声を上げた。「わー、初めて見る! 銀のエンゼル!」 祖母に見せると、「ちょっと待ってね。確かこの辺に」と、台所の引き出しを探る。「ほら、何枚かあるでしょ?」 祖母が渡してくれ […]

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2018年7月25日

 昔の自分を棚に載せると、ぼた餅が落ちてきた。

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2018年7月24日

 スイッチを押すと、全部のカードが裏返る。何度も繰り返すと、段々と時間差ができていく。一番素早いカードは少しずつ浮いてくるから、それをお守りにして眠りにつく。夜が沈まないように。

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2018年7月23日

 地下に入ると、私の足元に生暖かいものがまとわりつく。くるくると何周かして、駅の冷気にすうっと溶けた。

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