休み時間のたびに、彼Qはうちの教室にやってくる。私Aの前の席が空なのを見て、あからさまにがっかりした顔をした。「彼女Pは？　どこ行ったの？」「さぁ、わかんない」　首を振ったけれど、本当は知っている。彼女Pは彼Bに会いに […]

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　店に寄って外に出るたびに、重たい曇天、小雨、薄曇り、土砂降り、晴れ間、と、くるくる天気が変わる。コンビニに入ると見せかけて、自動ドアが閉まる前に身を翻してフェイントをかけてみた。暗くなりかけていたのが、ぱっと元に戻る。 […]

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　真っ白い鳥になって飛ぶ私の足元から、飛行機雲が一筋。　下方に目を向けると桃の咲く丘で、黄緑をアクセントにした鮮やかなピンクの絨毯が広がっていた。　パステルカラーの小さいあられが、ぱらぱらと顔に当たる。口を開けて一つ食べ […]

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　雨が降っている。波が砂をさらっていくのが、足元が崩れていくようで怖い。　彼女のワンピースの背のファスナーが少し開いていて、黒と緑の細いケーブルがはみ出している。僕は気付いていたけれど、ずっと見ないふりをしていた。「ほら […]

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　手を取って、くるくる回りながら、笑い合う。「君のこと、ずっと前から、知ってる気がするんだ」「ええ、私も、そう思ってたわ」　僕らには周りの人たちなんて見えていない。音楽だけは聞き逃さないようにがんばっていた。でももう彼女 […]

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