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HOME > オレンジ宇宙制作室 > まだ六月の朝

まだ六月の朝

 天窓の薄い光が布団の上に格子模様を作る。繰り返し指でなぞると、だんだんと線が濃くなっていく。影が夏の色になるまで、私は起き上がれない。ため息はそっと前髪を揺らし、雲にもなれずに消えていった。

豆本掲載作
その他の印刷物・雑貨掲載作

長編・連載モノなどは「カクヨム」に掲載しています。

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