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ストリングス

 焼き切れる寸前の髪の毛が鳴き声を上げる。高く低く、夜に響く断末魔。それに合わせて、彼女は小さく歌う。僕は耳を塞ぐのは諦めて、鼻と口を塞いだ。そのひどく嫌な臭いは、三十年経った今でも消えない。

2016年5月21日
豆本掲載作
その他の印刷物・雑貨掲載作

長編・連載モノなどは「カクヨム」に掲載しています。

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