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夢遊病

 朝起きて、ご飯を食べて、自転車で学校まで行く。
 適当に友だちと話して、授業に出る。
 先生がしゃべるのをBGMにしながら、黒板の文字をそのまま写す。
 ふと天井を見上げて、私、本当に起きてるのかなぁ、と思った。
 夢遊病みたいだ。
 表面は起きていても、私の真ん中の肝心なところはずっと眠ったままな気がする。
 周囲の音が、真ん中まで届いていない。
 ノートの端っこに、ぐるぐる渦巻きを書いた。
 私、本当に生きてるのかなぁ。

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