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あまおう

 真っ赤なハートをそっと取り出す。舌で触れると冷たい。歯を立てると果汁が滴る。慌てて啜ると思ったより大きな音が出て鼓動が跳ねた。
「ごめん」
 訳もなく謝ると、彼女は小さな声で聞いた。
「甘い?」
「甘い」
「そっか。良かった」
 照れたように笑うから、思わず見惚れる。舌で触れると温かかった。

2013年2月5日
豆本掲載作
その他の印刷物・雑貨掲載作

長編・連載モノなどは「カクヨム」に掲載しています。

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