何十もの風呂敷包みがあり、私はそれを順番にほどいている。
結び目の端を両側にひくと、するりとほどける。
中身は懐かしいものだ。ほんのりと温かい気持ちになったり、何かを蹴飛ばしたくなるほど恥ずかしくなったりするようなものだ。
白い風呂敷包みが目の前にやってきた。私は同じようにそれをほどこうとしたが、なかなかほどけない。どうも風呂敷ではないような気がする。柔らかい素材の布だ。
やっとの思いで結び目をほどくと、中には彼女がいた。
風呂敷ではなくて、セーラー服のスカーフだったようだ。とても懐かしい。
彼女は微笑んで私を見上げたが、私はあの頃のように何も言えない。ほどいてしまったスカーフを彼女に押し付けるようにして差し出すだけだった。