遅くなったおわびにと、私が小さな包みを差し出すと、妻は顔をしかめて一歩後ずさった。
「どうした? ほら土産」
「いやっ。そんなのいらないわよ」
「いらないって、せっかくお前のために買ってきてやったのに」
「やめてよ。気持ち悪い」
「気持ち悪いとは、なんだ?」
私は頭にきて土産の包みを妻に投げつける。
包みは途中でほどけて中身が出てしまい、妻のエプロンにはべったりと赤い手形がついた。
「やめてよ。気持ち悪い」
自分のエプロンと足元の土産を見下ろして、妻はもう一度そう言った。